株式会社テクノプロ・コンストラクションが、2017年5月19日~5月23日の5日間、採用業務に携わっている20歳~69歳のビジネスパーソン(アルバイト・パートを除く有職者)を対象に、「新卒採用に関する調査」をインターネットリサーチにより実施し、2,000名の有効サンプルを集計しました。
なかなか聞くことのできない採用側の意識や思いなどを前編と後編の2回に分けてご紹介しています。
前編では、”2018年新卒の採用市場に関する調査結果”や”採用側からのアドバイス”についてでしたが、今回の後編では、”新卒採用の選考基準”や”理想の新人像”についてご紹介します。
【新卒採用の選考基準】
◆選考担当者が評価することは「人柄」「空気を読む力」「成長意欲」、「専門分野」や「取得資格」を上回る結果に
◆男性担当者より女性担当者のほうが「人柄」「空気を読む力」「成長意欲」を評価ポイントに。女性担当者では4割以上が「笑顔」も評価ポイントになると回答
それでは、選考の担当者はどのような評価基準で就活生を選考するのでしょうか。
採用担当者のうち、選考業務に携わっているビジネスパーソン1,936名(選考担当者)に質問を行いました。
まず、就活生を選考する際に、どのようなことを評価するか聞いたところ、「人柄の良さ」が最も多く55.3%、次いで「空気を読む力(表情やしぐさなどから、相手の思惑を読み取る力)」と「成長意欲の高さ・将来性」が45.2%、「学校で学んだ専門分野(研究内容など)」が35.3%、「ビジネスマナー」が32.8%で続きました。
学校で何を学んだか、どのような資格を持っているかということよりも、人柄や空気を読む力、成長意欲を評価ポイントにする選考担当者が多いようです。
また、「笑顔」は32.4%となり、選考担当者の3人に1人が挙げました。
選考時の表情も大切な評価ポイントになっているようです。
男女別にみると、人柄や空気を読む力、成長意欲、笑顔を評価ポイントにするのは特に女性選考担当者のようで、「人柄の良さ」(男性54.7%、女性60.6%)や「空気を読む力」(男性44.5%、女性52.3%)、「成長意欲の高さ・将来性」(男性44.3%、女性52.8%)、「笑顔」(男性31.3%、女性42.5%)では、男性より女性のほうが高い傾向がみられました。
◆選考担当者が好感を覚える質問とは?
「社風」や「理念」より「仕事内容」のほうが好印象という結果に
次に、選考担当者(1,936名)に、応募者からどのような質問をされたら好感を覚えるか聞いたところ、「具体的な仕事内容に関する質問」が最も多く45.2%、次いで「前向きな姿勢や成長意欲が伝わってくる質問」が41.4%、「仕事のやりがいや働く喜びに関する質問」が35.3%、「自社/自団体で働きたい気持ちが伝わってくる質問」が30.4%、「長期的に働きたいことが伝わってくる質問」が30.0%で続きました。
社風や組織の理念など職場や組織についての質問よりどのような仕事ができるのかなど、仕事に関する質問のほうが好感を覚えるという選考担当者が多いようです。
男女別にみると、「具体的な仕事内容に関する質問」(男性44.1%、女性55.4%)のほか、「前向きな姿勢や成長意欲が伝わってくる質問」(男性40.7%、女性48.2%)や「自社/自団体で働きたい気持ちが伝わってくる質問」(男性29.8%、女性35.8%)、「長期的に働きたいことが伝わってくる質問」(男性29.1%、女性37.8%)でも、男性担当者より女性担当者のほうが高くなりました。
最後に、採用担当者全回答者(2,000名)に
・“理想の新人”のイメージに最も近い芸能人は誰か
・“理想の新人”のイメージに最も近いスポーツ選手は誰か
・面接で面白い・ユニークな自己PRをしそうな芸能人は誰か
をそれぞれ聞いてみました。
結果は下記の表の通りです。
今回の調査結果は、就職活動をしている学生のみなさんにとってはかなり参考になるのではないでしょうか?
選考担当者の性別によっても基準が変わってくるようですので、面接当日はどちらにも対応できるように準備をしておくと良いかもしれませんね。
記事:編集部